NPO法人 お互いさまネットワーク
当NPO法人は福祉の分野で活動しています。介護保険の「グループホーム」「デイサービス」「訪問介護」「居宅支援」と市民活動の「支え合い活動」「地域の居場所」「2級ヘルパー講習」との両輪で「だれもが安心して暮らせる地域社会」を目指しています。
毎回開催されている「医療体験セミナー」は主に医療を提供する群馬県各地の病院を中心とした体験であったと思いますが、当法人では医療の受け手である利用者の視点から見学・体験してもらっています。
特に認知症の人を対象としたグループホーム事業を運営していること事から、その人達の実際の生活を見学・体験してもらいました。利用者が緊張しないように白衣を脱いでいただき施設内を見てもらっています。利用者は若い人が来てくれたと喜んでいました。医学生の方も医師の卵という気負いが無く自然と接しているように見受けられました。
認知症の人と在宅医療について説明させてもらい、特に高齢者が増加し認知症の人が予想以上に増大しているなかで、その介護を行う上で重要な情報である認知症の疾患名について診断できる医療機関が近辺にはない事が課題になっていることを理解してもらいました。
またグループホームでのターミナルケアについては医学生さんが興味をもたれた様子でした。認知症の人が何らかの疾患や怪我等で入院した場合に環境の変化から入院治療が難しい事例が多くみうけられます。このことから現在、食事摂取が出来なくなった時や体力衰退の場合グループホームで最期を希望されるご家族が7割程います。介護現場で医療との連携が重要になっています。
病気や怪我を治療して治すことを念頭に学んでいる医学生の方には異質なことに思えたかもしれません。しかし在宅医療のその先に住み慣れた在宅で最期を希望される方が増えると思われます。少しでは在宅医療の参考になったのではないかと思われます。
医療体験セミナーご苦労様でした。医学部の学生さんのこれからの医療現場での活躍を期待しています。