現在使用しているテンプレートファイル:single.php

医学生へのメッセージ

希望の家療育病院

希望の家外観写真医学生のための地域医療体験セミナー

 平成26年9月1日に桐生厚生病院の地域医療体験で、群馬大医学部1年10名ほどが当院見学に見えました。2時間足らずの見学でしたが、まだ医学部入学間もない新鮮な学生には、重度の肢体不自由と知的障害を合併した重症心身障害児を目の当たりにして、これまでとは異なった医師のイメージを抱いたのではないでしょうか。寝たきりで寝返りもままならぬ重い障害をこれからも長く背負って生きなければならない障害児(者)、それを支援し続ける家族をはじめ、医療、リハビリ、看護、介護など多職種の専門集団の活動に感動は大きかったと思います。言葉が通じない寝たきりの障害者には、どの様に接して良いかすら分からない戸惑いも感じたと思います。しかし重症心身障害児(者)に接すると、彼らにも我々健常者と同じ重さの生命があり、障害の重さに関係なく保護されるべき存在であり、充実した日々、豊かな人生を築く権利のあることを知ります。さらに彼らは障害に負けることなく、積極的に生き、周囲の人々に勇気を与えている姿にも目を向けてください。重症心身障害児(者)は呼吸嚥下障害、体温維持機能障害の様な生命維持機能障害の他にてんかんなどの医療的合併症を持つ者が多く、医療は施設との一体化が不可欠であると考えられてきましたが、近年重い障害児(者)のより豊かな人生を目指して可能なら家族と家庭で共に暮らす意義を評価する動きもあります。その結果障害児外来や親の介護疲れを癒すための短期入所制度の充実、さらに地域住民の障害への理解の深まり、特殊専門職の養成など、独自の社会的需要制度の充実、教育宣伝の必要性も求められています。

院長: 町田裕一

>>前のページへ戻る