下仁田厚生病院
今年度、当院は都合により、病院見学バスツアーのみ協力させて頂きました。参加者の皆さん、お疲れ様でした。また、関係者の皆様には大変お世話になりました。
これからの日本が迎える超高齢化時代を先取りした当院の外来・入院患者さん、また、介護施設入所者の方々の年齢の高さ(90歳から100歳超も普通)を実感して頂けたでしょうか。
当地域では、所謂「2025年問題」は、すでに通過してしまったというのが現状で、これからは、すべての年代において人口が減少し、とくに介護する側のマンパワーが急速に不足することが問題となっております。
現在、国の医療政策は、在宅医療へと大きく舵を切っていますが、都市部とは異なり、当地域では、高齢者の「独居」「老々世帯」の増加のために本来の自宅では在宅療養が成立せず、その代わりに「老人施設」での在宅医療(?)がその受け皿としての重要性を増しています。今後、当院では現在の「療養病床(医療・介護)」を「介護医療院」に転換し、地域との連携を図りながら、医療の必要性がより高い要介護者を積極的に受け入れて行きたいと思っています。
ところで、当地域には開業医が少なく、当院がかかりつけ医の役割を担う必要があります。また、さらに高齢の患者さんが対象の場合には、「複数の疾患を同時に持っている可能性がある」という「ヒッカムの格言」を常に念頭に置いた幅広い診断能力と対応力を養っておく必要もあります。
当院は、上信電鉄下仁田駅から徒歩3分、また、上信越自動車道下仁田インターから約10分という大変便利な場所にありますので、今回、当院見学バスツアーに参加された皆さんが、将来医師となり、可能であれば私達の同僚として地域医療に貢献される日が来ることを願っています。
なお、来年度も「医学部医学科をめざす高校生の職場体験セミナー」や「地域医療体験セミナー」、「病院見学バスツアー」にご協力させて頂きたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い致します。