2-2 呼吸器内科医専門医キャリアパス
群馬大学医学部附属病院:Director; 前野 敏孝・原 健一郎

キャリアパス概要

本キャリアパスでは、卒業後2年間の群馬県内の特定病院にて初期臨床研修を修了した人たちに対して、さらに、幅広く総合的な臨床能力を習得しつつ、呼吸器内科医として高度な技術と専門的知識の習得を行い、地域中核病院のリーダー、大学病院での専門医あるいは地域の病院や診療所での地域密着型の医師として活躍し得る人材養成を行います。また、大学院進学によって、学位(医学)の博士の取得を目指すコースに進むことも可能です。

キャリアパス到達目標

・臨床医に必要な3つの力、CCC:Clinical Skill 【S】Clinical Research Mind 【R】Character 【C】
地域の基幹病院をローテートし、内科全般にわたって標準的な診療能力を身につけ、認定医、専門医を取得し、地域中核病院のリーダーとして活躍する。【S】
高度で最先端の知識と技術を習得し、専門医(呼吸器学会、呼吸器内視鏡学会、アレルギー学会、癌治療学会、睡眠学会など)として大学病院医師、研究者、あるいは教育者として活躍する。【S】 【R】
地域の多くの施設と円滑に連携をとり、広い視野を持って地域医療に貢献する。【C】

取得を目指す資格の詳細

日本内科学会認定医・専門医

1)臨床研修2年+日本内科学会の定めた教育病院(内科臨床大学院含む)もしくは教育関連病院での内科研修1年以上の合計3年以上(その内18か月間以上、内科研修していること) 2)認定内科医取得後、①教育病院(内科臨床大学院含む)もしくは教育関連病院での内科研修3年以上。②教育関連病院での内科研修5年以上のいずれかで、専門医の受験資格が得られる。

日本呼吸器学会専門医

1)日本内科学会認定内科医を取得後3年以上、日本呼吸器学会認定施設において、所定の研修カリキュラムに従い呼吸器病学の臨床研修を行うこと
2)申請時において本学会の会員であること
3)臨床呼吸機能講習会を受講すること
4)呼吸器病学関係の論文3編以上(共著者可)および呼吸器関連学会での発表3編以上(共同演者可)を提出すること

日本呼吸器内視鏡学会専門医

1)申請時に日本呼吸器内視鏡学会の会員歴を5年以上有すること
2)気管支鏡診療実績100例以上(術者20例以上、及び、日本呼吸器内視鏡学会認定施設又は関連認定施設で20例以上を含む)を有すること

日本アレルギー学会専門医

申請時に日本アレルギー学会の会員歴を5年以上有すること
・内科、小児科、耳鼻咽喉科、皮膚科、眼科など基本領域の学会の専門医(認定医)資格の認定を受けていること
・基本領域の臨床研修を含め通算6年以上の臨床研修歴を要すること(通算3年以上は本学会認定アレルギー専門医教育研修施設等において、本学会認定指導医又は専門医のもとで、別に定めるアレルギー専門医カリキュラムに従ったアレルギー学の臨床研修を要すること)

癌治療認定医

所属する基本領域の学会の認定医又は専門医の資格を有すること
・認定研修施設において、認定日以降に機構の定めるがん治療研修(初期研修後、通算2年以上のフルタイム研修)を終了し、指導責任者による証明がなされていること
・担当医として経験したがん患者のうち、20例の症例が提出できること
・機構が開催する教育セミナーに参加し、受講後に行われる認定試験に合格していること

日本睡眠学会認定医

・臨床医として、医師免許取得後6年間以上の医療に関する実地経験を有すること
・学会認定医の指導のもと、睡眠医療に関する2年間以上の臨床経験を有すること
・日本睡眠学会の3年間以上の会員歴を有し、日本睡眠学会および関連する国際的睡眠学会の定期学術集会に3回以上は参加していること

病院・施設一覧(順不同)

MAP

キャリアパス・コース

コース図

先輩の声

専門診療・リサーチリーダーコース
増渕 裕朗‖平成20年卒業
群馬大学を卒業後、群馬大学医学部附属病院で2年間の初期臨床研修を行い、平成22年より呼吸器・アレルギー内科を専攻とし、群馬大学医学部附属病院、高崎総合医療センター、公立藤岡総合病院で呼吸器内科診療を中心とした内科診療に努めてまいりました。平成25年から群馬大学大学院へ入学し、肺の線維化についての基礎研究をし、臨床腫瘍学を学んでおります。大学院卒業後は、大学病院を中心とした先進医療に今までの経験を生かした最先端の診療を行っていくと同時に、海外留学も視野に入れ、さらに見識を深めていきたいと思っています。
専門診療・リサーチリーダーコース
北原 信介‖平成17年卒業
国立病院機構高崎病院(現高崎総合医療センター)にて2年間の初期臨床研修を修了した後、同院呼吸器内科で4年間地域医療に従事し、呼吸器感染症、びまん性肺疾患、肺癌などの診療を経験しました。最近2年間は群馬大学で、より専門的に呼吸器疾患の診療や学会活動を行い、認定内科医を取得しました。平成26年4月からは国立がん研究センター中央病院へ国内留学する予定で、肺癌をはじめとする悪性疾患の臨床試験や既存の内科的治療について学習、実践したいと考えています。地域医療、大学病院、がん専門病院とそれぞれ性質の異なる病院での診療により、多様な症例を経験できています。

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