30-1 家庭医専門医キャリアパス
前橋協立病院:Director; 高柳 亮

キャリアパス概要

このキャリアパスは、現在の日本プライマリ・ケア連合学会の家庭医療専門医を取得するとともに、地域医療の担い手としての力を養成することを目的とします。また、現在検討されている総合診療専門医の研修プログラムへの対応もしていく予定です。
病院での入院・外来から訪問診療などの在宅医療や介護・福祉など患者さんの生活の場に近い現場で、住民の健康と生活を守る医師を目指します。

キャリアパス到達目標

・臨床医に必要な3つの力、CCC:Clinical Skill 【S】Clinical Research Mind 【R】Character 【C】
精通したプライマリ・ケア医/家庭医として自立し、地域のニーズに応える医療活動ができる。【S】
研修医・職員の教育活動、質改善活動を行うことができる。【S】【R】
スタッフの一員として対外的な地域連携に積極的に関与できる。【C】
管理者の一員としてマネジメント業務を行うことができる。【S】
地域医療の文脈に即した調査・研究に携わることができる。【R】

取得を目指す資格の詳細

家庭医療専門医

日本プライマリ・ケア連合学会の認定する家庭医療専門医です。
初期研修終了後3年間、学会認定のプログラムでの研修期間が必要です。専門医試験は、研修修了と研修期間中に取り組んだ事例に関するポートフォリオの提出をもって受験資格を得ることができます。試験内容は筆記試験と実技試験となっています。

総合診療専門医

総合診療専門医を取得するための研修プログラムは、現在(平成27年7月)、協議中です。

日本在宅医学会認定専門医

①専門医試験受験には、5年以上の医師としての経験を必要とする。
②一年間以上の在宅研修プログラムを各在宅研修施設(施設群)が申請する。
 このプログラム修了者に試験を行うことを基本とする。ただし、自ら在宅医療を5年以上実践しているものは、実績に基づき専門医試験を受けることができるコース(実践者コース)も別途設ける。

病院・施設一覧(順不同)

中毛地域
前橋赤十字病院  前橋協立病院
西毛地域
高崎中央病院
北毛地域
北毛病院
エリアマップ

キャリアパス・コース

コース図

先輩の声

在宅家庭医
関根 有沙‖平成20年卒業
在宅医療の魅力は「患者さんの個別性に合わせたケア」を行うことです。「家」にはそれぞれ文化があり、「家」に行く事でたくさんの発見があります。患者さんや周囲の状況をふまえて提供する医療はマニュアルどおりにいかず、それがおもしろさであり醍醐味です。
寝たきりで病院への通院が難しい方、認知症で受診できない方、最期は自宅で過ごしたいと願う患者さんは、実は身の回りにたくさんいます。そういった方々に医師として何ができるかを学び・考える研修を一緒に行いませんか?なお当プログラムは日本在宅医学会認定の県内唯一のプログラムです。
病院家庭医
飯島 研史‖平成19年卒業
家庭医の魅力は、「生活する存在」としての患者さんと向き合えることです。私は小病院に勤務していますが、救急車対応や入院治療はもちろん、外来での慢性患者さんのマネジメント、そして山間部の訪問診療もしています。患者さんの背景は千差万別で、「ベストな治療」が「ベストな選択」になり得ないことも多くあります。様々な職種の方と協力しながら、その人がよりよい生活を送り、場合によってはよりよい最期を迎えられるよう微力ながらサポートすることにやりがいを感じています。

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