5-4 乳腺外科(1)専門医キャリアパス
群馬大学医学部附属病院:Director; 桑野 博行・藤井 孝明

キャリアパス概要

乳腺専門医として、乳腺疾患における専門的な知識と技能を高め、地域医療の向上に貢献することを目標とする。しかし、乳腺専門医の取得には基盤学会の専門医取得が必要であり、外科学会が基盤学会である場合、外科専門医の取得が必要である。本キャリアパスでは、乳腺専門医としてのみならず、質の高い外科医を養成し、その技能を将来にわたり高め、地域医療にとどまらず、国際的に活躍できる外科医の養成を目指す。本人の意思を尊重し、自由度が高いことも特徴である。

キャリアパス到達目標

・臨床医に必要な3つの力、CCC:Clinical Skill 【S】Clinical Research Mind 【R】Character 【C】
外科医として、専門性にとらわれない幅広い知識、技術を習得する。【S】 【R】
乳腺疾患全体を包括した専門医としての知識、臨床的判断能力、問題解決能力を習得する。 【S】
生命倫理、患者さんの福利を重視した医療、地域医療を手がける。【S】 【C】
常にScienceを意識して病態の本質、現象について考察し、学会、論文を通じ研究成果を発表する。【R】

取得を目指す資格の詳細

外科専門医

外科専門医は、修練医が日本外科学会(以下、学会)に修練開始登録の後、学会の指定した外科専門医修練施設(指定施設)における通算5年以上の修練を行い、外科専門医修練カリキュラム到達目標3に定める手術症例350例以上(術者として120例以上)経験した場合申請できる。書類審査並びに予備試験(筆記試験)、認定試験(面接試験)を経て認定される。なお、修練期間は、卒後初期臨床研修期間満了後6ヶ月以内に修練開始登録した場合に限り、臨床研修開始時まで遡って登録したとみなす。

《参考:到達目標3に定める経験する各領域の手術手技の最低症例数》
①消化器および腹部内臓(50例)②乳腺(10例)③呼吸器(10例)④心臓・大血管(10例)⑤末梢血管(10例)⑥頭頚部・体表・内分泌(10例)⑦小児(10例)⑧外傷(10例)⑨内視鏡手術(10例)

乳腺認定医

日本乳癌学会の定める医科の規定を満たした場合に申請することができる。審査は書類にて行う。
・学会認定医制度協議会の定める基本となる診療科の専門医または認定医であること
・継続4年以上日本乳癌学会の会員であること
・臨床研修医修了後、学会が認定した認定施設(関連施設)での通算2年以上の修練
・上記施設における40例以上の乳癌症例の診療経験
・乳腺疾患に関する1編以上の論文、全国学会での2件以上の発表、全国学会で1件・日本乳癌学会地方会で2件以上の発表

乳腺専門医

日本乳癌学会の定める以下の規定を満たした場合に申請することができる。審査は書類と試験(筆記および口頭試問)により行われる。
・申請時に乳腺認定医であること
・継続5年以上学会員であること
・臨床研修医修了後、認定施設(関連施設)で通算5年以上の修練を行っていること
・認定施設、関連施設における100例以上の乳癌症例の診療経験
・学会の定める研究業績点数表に基づき30点以上となる業績(学会機関誌等に掲載された筆頭著者の学術論文1編以上を含む)

病院・施設一覧(順不同)

MAP

キャリアパス・コース

コース図

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