6-3 消化器外科(2)専門医キャリアパス
群馬大学医学部附属病院:Director; 吉成 大介

キャリアパス概要

消化器外科専門医の取得には、まず日本外科学会の定めた外科専門医の取得が必要です。一般外科医療に関する標準的な知識と技術を習得した上で消化器外科のトレーニングを行い、消化器外科専門医を取得します。すなわち、「初期臨床研修」から「総合的外科専門医修練」、そして「サブスペシャリティ専門医」としての「消化器外科専門医」への連続的・段階的研修制度が構築されており、日本消化器外科学会が定める消化器外科専門医修練カリキュラムが設定されています。

キャリアパス到達目標

・臨床医に必要な3つの力、CCC:Clinical Skill 【S】Clinical Research Mind 【R】Character 【C】
一般外科の標準的な診療能力を身につけ、消化器外科専門医として地域の中心となり活躍できる。【S】
新しい知見や技術を積極的に取り入れ、診療内容の向上に取り組む。【S】 【R】
一般外科医として、また消化器外科専門医として患者を尊重し求められる医療を提供できる。【C】

取得を目指す資格の詳細

外科専門医

外科専門医は、修練医が日本外科学会(以下、学会)に修練開始登録ののち、学会の指定した外科専門医修練施設(指定施設)における通算5年以上の修練を行い、外科専門医修練カリキュラム到達目標に定める手術症例350例以上(術者として120例以上)経験した場合申請できる。書類審査並びに予備試験(MCQによる筆記試験)、認定試験(面接試験)を経て認定される。なお、修練期間は卒後初期臨床研修期間満了後6ヶ月以内に修練開始登録した場合に限り、臨床研修開始時まで遡って登録したとみなす。
経験する各領域の手術手技の最低症例数を示す。
①消化管および腹部内臓(50例)②乳腺(10例)③呼吸器(10例)④心臓・大血管(10例)⑤末梢血管(頭蓋内血管を除く)(10例)⑥頭頸部・体表・内分泌外科(皮膚、軟部組織、顔面、唾液腺、甲状腺、上皮小体、性腺、副腎など)(10例)⑦小児外科(10例)
⑧外傷(多発外傷を含む)(10例)⑨上記①~⑧の各分野における内視鏡手術(腹腔鏡・胸腔鏡を含む)(10例)修練期間中に術者または助手として、手術手技を350例以上経験する。術者としての経験が120例以上であること。

消化器外科専門医

消化器外科専門医の認定を申請する者は、以下に定めるすべての資格を要する。審査は書類および口頭試問により行う。
(1)日本国の医師免許証を有すること。
(2)外科専門医であること。
(3)継続3年以上本学会会員であること。
(4)臨床研修修了後、指定修練施設において所定の修練カリキュラムに従い、通算5年間以上の修練を行っていること。ただし、平成15年までの医師免許取得者は、医師免許取得後7年間以上修練し、そのうち5年間以上は指定修練施設において所定のカリキュラムに従い修練を行っていること。
(5)日本消化器外科学会が定める業績を有すること。
(6)日本消化器外科学会が定める研修実績を有すること。

消化器内視鏡専門医

専門医の認定基準・申請資格は次のとおりとする。
1.日本国の医師免許を有すること。
2.申請年度の6月30日を基準として、5年以上継続本学会会員であること。
3.本学会が認定した指導施設において5年以上研修し、所定の技能および経験をもっていること。
4.申請時において認定内科医または総合内科専門医、外科専門医または外科認定登録医、放射線科専門医、小児科専門医のいずれかの資格を有すること。

病院・施設一覧(順不同)

MAP

キャリアパス・コース

コース図

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