4-1 神経内科専門医キャリアパス
群馬大学医学部附属病院:Director; 池田 佳生

キャリアパス概要

神経内科専門医の取得には先行して日本内科学会の定めた認定内科医資格を取得する必要があります。本キャリアパスでは、日本内科学会の定めた一定の修練により一般内科診療に関する標準的な知識と技量を身につけた上で、日本神経学会が定めた神経内科専門医修練カリキュラムに沿った一定の研修を行い、各種の神経疾患において国際的に通用する標準的かつ先進的な医療を提供し地域に貢献できる医師の養成を目指します。

キャリアパス到達目標

・臨床医に必要な3つの力、CCC:Clinical Skill 【S】Clinical Research Mind 【R】Character 【C】
一般内科診療の標準的な診療技能を身につけ、神経内科専門医として地域の中心となり活躍する。【S】
新しい知見を積極的に取り入れ、質の高い神経内科専門医療を提供する。【S】 【R】
自らの診療を科学的・客観的に評価し、診療内容の向上に取り組むとともに、疑問が生じた際に適切に解決出来る能力を身につける。【S】 【C】
患者を尊重し多職種と連携して神経内科医として求められる医療を提供する。【S】 【C】

取得を目指す資格の詳細

日本内科学会認定内科医

認定内科医とは日本国の医師免許証を持ち、所定の期間、学会が認定した施設で内科臨床研修を行った場合に申請することができる。
・初期臨床研修2年間(その内、内科臨床研修6か月間以上)+日本内科学会が定める教育病院(大学病院・内科臨床大学院含む)または教育関連病院での「内科後期臨床研修1年間(12か月間)以上」= 計3年間以上。

審査は認定内科医資格認定試験(筆記試験と病歴要約の評価)により行われる。
受験に際しては以下の書類が必要となる。
・病歴要約18症例(内科9分野から13症例、外科転科もしくは外科担当症例2症例+手術記録のコピー、救急症例2症例、剖検症例1症例+剖検報告書のコピー)
・退院時サマリーのコピー(計18症例分)・プレゼンテーション(口頭発表)したことを証明するもの・救急蘇生講習会の受講修了証のコピー・臨床研修修了登録証のコピー。

日本神経学会専門医

日本神経学会の定める以下の規定を満たした場合に申請することができる。
・日本国の医師免許証を有すること。
・受験時に初期研修を含む臨床研修歴が6年以上あり、学会正会員歴を3年以上有すること。
・日本内科学会認定内科医であること。
・臨床研修期間について、学会が認定する教育施設・准教育施設・教育関連施設においての研修が学会の基準を満たすこと。

審査は筆答試験、面接試験(神経学的診察技法と臨床神経学の知識に関する口頭試問)により行う。受験に際しては以下の書類の提出が必要であり、採点結果は面接試験時に資料として用いられる。
・経験した疾患名、症例数および検査の記入用紙、症例サマリー10例。

病院・施設一覧(順不同)

MAP

キャリアパス・コース

コース図

先輩の声

柴田 真‖平成23年卒業
日本の高齢化が急速に進行する中、認知症、脳梗塞、パーキンソン病など、神経内科医が扱う患者はますます増加の一途を辿っています。神経内科は、今後の高齢化社会と切っても切れない関係にあるのは言うまでもありませんし、神経内科医の需要も今後更に増すことでしょう。群馬県の神経内科医はまだまだ人材が不足しています。神経内科医の増加は地域の医療の質の向上につながるのではないでしょうか。慢性疾患に留まらず神経救急疾患を扱えることも神経内科の魅力です。

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