5-1 呼吸器外科(1)専門医キャリアパス
群馬大学医学部附属病院:Director; 桑野博行・茂木 晃

キャリアパス概要

呼吸器外科という分野は外科学領域において、消化器外科に次いでカバーする領域が広い分野です。肺癌など対象疾患の増加に伴い、社会的ニーズも非常に高く、呼吸器外科専門医というサブスペシャリティを持つ医師の養成が急務となっています。本キャリアパスでは、日本外科学会の定めた外科専門医修練カリキュラムに則った一定の修練を経て、一般外科診療に関する標準的な知識と技量を身につけた上で、呼吸器外科領域の専門性を身に付けることを目標とし、かつ国内外で最高レベルの診療を地域に提供することのできる呼吸器外科医の養成を目指します。

キャリアパス到達目標

・臨床医に必要な3つの力、CCC:Clinical Skill 【S】Clinical Research Mind 【R】Character 【C】
一般外科医療の標準的な診療能力を身につけるとともに、呼吸器外科専門医として幅広く専門性の高い医療を提供できる。【S】 【R】
新しい知見や技術を積極的に取り入れ、診療を改善するとともに、自ら新しい知見や技術を探求・発信できる。【S】 【R】 【C】
地域に信頼される標準的で広範な医療を提供できるとともに、呼吸器外科領域での高度な医療を提供する。【S】 【C】

取得を目指す資格の詳細

外科専門医

外科専門医は、修練医が日本外科学会(以下、学会)に修練開始登録の後、学会の指定した外科専門医修練施設(指定施設)における通算5年以上の修練を行い、外科専門医修練カリキュラム到達目標3に定める手術症例350例以上(術者として120例以上)経験した場合申請できる。書類審査並びに予備試験(筆記試験)、認定試験(面接試験)を経て認定される。なお、修練期間は、卒後初期臨床研修期間満了後6ヶ月以内に修練開始登録した場合に限り、臨床研修開始時まで遡って登録したとみなす。

《参考:到達目標3に定める経験する各領域の手術手技の最低症例数》
①消化器および腹部内臓(50例)②乳腺(10例)③呼吸器(10例)④心臓・大血管(10例)⑤末梢血管(10例)⑥頭頚部・体表・内分泌(10例)⑦小児(10例)⑧外傷(10例)⑨内視鏡手術(10例)

呼吸器外科専門医

日本呼吸器外科学会の定める以下の規定を満たした場合に申請することができる。審査は書類および筆記試験により行う。
・外科専門医であること
・卒後修練期間7年以上を有すること
・継続3年以上日本呼吸器外科学会および日本胸部外科学会の会員であること
・認定修練施設において3年以上の修練期間を有すること
・修練期間中に定められた手術経験を有すること
・呼吸器外科学に関する定められた一定の業績(学会発表・論文発表)および研修業績を有すること

呼吸器外科評議員資格

日本呼吸器外科学会の定める以下の規定を満たした場合に申請することができる。審査は書類により行われる。
・引き続き10年以上、呼吸器外科学会の会員であること
・別に定める審査のための業績基準をみたしていること
・業績基準は、過去10年間に定められた業績点数の合算が30点以上となっていること

病院・施設一覧(順不同)

MAP

キャリアパス・コース

コース図

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