16-1 周産期専門医キャリアパス
群馬大学医学部附属病院:Director; 亀田 高志

キャリアパス概要

周産期専門医の取得には日本周産期・新生児医学会専門医制度委員会の定める基本となる診療科の専門医を先行して取得する必要があります。本キャリアパスでは、日本産科婦人科学会の定めた産婦人科専門医修練カリキュラムに則った一定の修練を経て、一般産婦人科の医療に関する標準的な知識と技量を身に付けた上で、周産期領域の専門診療において国内外に通用する標準的な医療を提供し、地域に貢献することのできる医師の養成を目指します。

キャリアパス到達目標

・臨床医に必要な3つの力、CCC:Clinical Skill 【S】Clinical Research Mind 【R】Character 【C】
一般産婦人科医療の標準的な診療能力を身に付け、周産期専門医として地域の中心となり活躍できる。【S】
新しい知見や技術を積極的に取り入れ、質の高い医療を提供できる。【S】 【R】
自らの診療を科学的・客観的に評価し、診療内容の向上に取り組むとともに、疑問が生じた際に適切に解決できる能力を身に付ける。【S】 【R】
産婦人科医として、また、周産期専門医として、患者を尊重し多職種と連携して、求められる医療を提供できる。【C】

取得を目指す資格の詳細

産婦人科専門医

日本産科婦人科学会が指定する病院で3年以上(初期研修を含めて5年以上)の産婦人科の臨床を研修し、日本産科婦人科学会が実施する専門医認定試験(筆記および面接試験)に合格した産婦人科医師です。本資格の取得には周産期医学、婦人科腫瘍学、生殖医学の3領域にわたる広い知識の習得、臨床経験が求められます。
申請には日本産科婦人科学会専門医制度の定める下記要項を満たすことが必要となります。
1)帝王切開執刀10例以上を含む分娩症例100例の経験
2)腹式単純子宮全摘術執刀5例以上を含む手術症例50例の経験
3)子宮内容除去術10例
4)筆頭著者として論文を1編以上

周産期専門医(母体・胎児専門医)

周産期専門医の認定を希望する者は、以下の基準をすべて充たしていることが必要である。
1)日本国の医師免許(医籍)を有すること。
2)基本学会である日本産科婦人科学会、日本小児科学会のいずれかの専門医であること。
3)周産期専門医資格認定試験を受験する時点で3年以上継続して日本周産期・新生児医学会会員であり、会費を完納していること。
4)基本学会専門医資格を取得後、認定施設における3年間の研修を終了し、規則付則に定める臨床経験を持っていること。
5)本学会が認める周産期・新生児学に関連した学術論文1編以上を筆頭著者として査読制度のある雑誌に発表していること。
6)本学会が認める周産期・新生児学に関連した学会または研究会に所定の回数参加し、かつ筆頭演者として発表を行っていること。
7)研修の届出を行い、所定の研修年次報告書を毎年、提出していること。
8)本学会の行う周産期専門医資格認定試験に合格していること。

病院・施設一覧(順不同)

MAP

キャリアパス・コース

コース図

先輩の声

小暮 さやか‖平成18年卒業
平成23年に産婦人科専門医を取得してから、自分の将来について考えてきましたが、次なるステップとして周産期専門医取得に向けて日々がんばっています。取得のためには学会が認める施設での研修が何年間か必要になり、専門的な症例や学会発表など経験していくことになります。群馬県では周産期専門医を取得した先生がまだまだ少ないので、私もなるべく早く専門医を取得して後輩の道筋を作る手助けができればいいなと思っています。

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