16-3 婦人科腫瘍専門医キャリアパス群馬大学医学部附属病院:Director; 平川 隆史
キャリアパス概要
婦人科腫瘍専門医の取得には日本産科婦人科学会の認定する「産婦人科専門医」、日本がん治療認定医機構の認定する「がん治療認定医」の資格を先行して取得する必要があります。本キャリアパスでは、日本婦人科腫瘍学会の定めた婦人科腫瘍専門医修練カリキュラムに則った一定の修練を経て、婦人科腫瘍診療に関する標準的な知識と技量を習得した上で、婦人科腫瘍領域の専門診療において国内外に通用する標準的な医療を提供し、地域に貢献することの出来る医師の育成を目指します。
キャリアパス到達目標
・臨床医に必要な3つの力、CCC:Clinical Skill
/Clinical Research Mind
/Character 



●婦人科診療の標準的な診療能力を身につけ、婦人科腫瘍専門医として地域の中心となり活躍できる。
●新しい知見や技術を積極的に取り入れ、質の高い医療を提供できる。
●自らの診療を科学的・客観的に評価し、診療内容の向上に取り組むとともに、疑問が生じた際に適切に解決できる能力を身につける。
●婦人科医として、また腫瘍専門医として、患者を尊重し他職種と連携して、求められる医療を提供できる。

●新しい知見や技術を積極的に取り入れ、質の高い医療を提供できる。

●自らの診療を科学的・客観的に評価し、診療内容の向上に取り組むとともに、疑問が生じた際に適切に解決できる能力を身につける。


●婦人科医として、また腫瘍専門医として、患者を尊重し他職種と連携して、求められる医療を提供できる。

取得を目指す資格の詳細
●産婦人科専門医
日本産科婦人科学会が指定する病院で3年以上(初期研修を含めて5年以上)の産婦人科の臨床を研修し、日本産科婦人科学会が実施する専門医認定試験(筆記および面接試験)に合格した産婦人科医師です。本資格の取得には周産期医学、婦人科腫瘍学、生殖医学の3領域にわたる広い知識の習得、臨床経験が求められます。申請には日本産科婦人科学会専門医制度の定める下記要項を満たすことが必要となります。
1)帝王切開執刀10例以上を含む分娩症例100例の経験
2)腹式単純子宮全摘術執刀5例以上を含む手術症例50例の経験
3)子宮内容除去術10例
4)筆頭著者として論文を1編以上
●がん治療認定医
本資格はがん治療の共通基盤となる臨床腫瘍学の知識およびその実践を支える基本的技術に習熟し、医療倫理に基づいたがん治療を実践することを目的として日本がん治療認定医機構が認定する資格です。がん治療認定医の資格申請には、基盤となる分野の専門医取得(当キャリアパスでは産婦人科専門医)が必要です。申請にはがん治療認定医機構の定める下記要項を満たすことが必要です。
1)がん治療認定医機構が定める認定医研修施設において、がん治療研修(通算2年以上のフルタイム研修)を修了すること
2)同機構の定める学術集会、教育セミナー、シンポジウムなどへの参加
3)がん診療に関する学会発表2件以上
4)がん診療に関する論文発表1件以上(共著可)
●婦人科腫瘍専門医
日本産科婦人科学会の認定する産婦人科専門医を取得した後に、更に女性性器がんに関する所定の修練を受け、資格試験に合格した者が婦人科腫瘍専門医となります。婦人科腫瘍専門医は、あらゆる女性性器がんおよびその合併症を適切に処置し、また他の医師よりのコンサルテーションに対処できなければならず、女性性器がんの広汎な手術手技に精通しているだけでなく、骨盤外科一般の経験も有し、また放射線治療、化学療法等に関する知識と経験も持っていなければなりません。女性性器がんの予防、診断、治療を行い、またこれらに関する教育や臨床研究等を通じて女性の健康増進に寄与することが、専門医の責務となります。
申請には日本婦人科腫瘍学会の定める下記要項を満たすことが必要です。
1)産婦人科専門医であること
2)がん治療認定医であること
3)指定修練施設において所定の修練カリキュラムに従い、直近の5年間に通算3年以上の修練を行っていること
4)資格認定細則に定める業績を有すること
病院・施設一覧(順不同)

キャリアパス・コース

先輩の声
山下 宗一‖平成12年卒業

婦人科腫瘍の専門医になるには疾患の勉強だけでなく手術ができるようになる必要があります。体力もなく不器用な私ですが、幸い婦人科の手術はそれほど長時間なものがないため、何とかやってこれています。まだまだ道半ばですが、焦らず確実に専門医となれるよう、頑張っていきたいと思っています。